まるで平べったいのっぺりとした顔で
私は何をそれは不道徳な音を出しているだけなのです
月よ星よと呼びかけてはいても
それは所詮俗事の投影でしかありません
この目にはほんとうの月も星も
うつらぬのです
いかにも見た目ばかりのコートを羽織って雨の中ふらついたところで
そういった易いアルコールを
死なない程度に口にいれてはげえげえと吐き出し
いかにも蜥蜴の様な目つきの真似事で障子を睨んだところで
そういった安い演劇を
歩くのに不便ない程度に飲み込んでいる
花は種
このわたしの臓腑からぎしぎしと音はせず
哀しき雨音も拗ねる子の声も
薄いうすーい私の鼓膜をしかし震わすこともなく
ことばの在り様は私からとおいとおい生き物の皮膚で
何か聞くことの出来ない硝子のような内臓を包んでいるのです
花は霞
腕手指指指指指
からからと嘲笑するキイボオド
指指指指指手腕
軽々と取り外される木乃伊の脳胞
ああ何度このドアに斧を叩き込んだことだろうか!!
花は花
切断される間もなくそれは最初から独々しいのだ
ひといき吸うごとに浮塵子がするりと肺に入り込み
ひといき吐くたびにサイというサイが失われている
恨めしいのだ羨ましいのだ
五十音全てがお前らは当然のように無意味に存在している
私にはそのうち一つくらいは自由に扱えてもいいものだろう
たった2パーセントの要望なのですほんとうのほんとうにそれだけなのです
楽しい踊りでも踊りましょうか
はらはらと血でも流しましょうか
骨、鉄、殻、目、靴、皿、爪
沢、針、雪、目、鍵、管、唾
真夜中の十字路でその真ん中でスコップなんかを片手に埋めておきましょう
ああ月が月が出ているねと
ああ星が星が出ているねと
思うことを思うことの罪状を泥だらけの舌でなぞりたいのです
見ることを思うことの折檻をかさぶただらけの背で受けたいのです
まるで平べったいのっぺりとした顔で
私は何をそれは母音もない呻き声を出しているだけなのです
まるで平べったいのっぺりとした顔で
私は何をそれを言おうとしているのです
叫ぶ叫ぶ犬にも劣る
私は何をそれは不道徳な音を出しているだけなのです
月よ星よと呼びかけてはいても
それは所詮俗事の投影でしかありません
この目にはほんとうの月も星も
うつらぬのです
いかにも見た目ばかりのコートを羽織って雨の中ふらついたところで
そういった易いアルコールを
死なない程度に口にいれてはげえげえと吐き出し
いかにも蜥蜴の様な目つきの真似事で障子を睨んだところで
そういった安い演劇を
歩くのに不便ない程度に飲み込んでいる
花は種
このわたしの臓腑からぎしぎしと音はせず
哀しき雨音も拗ねる子の声も
薄いうすーい私の鼓膜をしかし震わすこともなく
ことばの在り様は私からとおいとおい生き物の皮膚で
何か聞くことの出来ない硝子のような内臓を包んでいるのです
花は霞
腕手指指指指指
からからと嘲笑するキイボオド
指指指指指手腕
軽々と取り外される木乃伊の脳胞
ああ何度このドアに斧を叩き込んだことだろうか!!
花は花
切断される間もなくそれは最初から独々しいのだ
ひといき吸うごとに浮塵子がするりと肺に入り込み
ひといき吐くたびにサイというサイが失われている
恨めしいのだ羨ましいのだ
五十音全てがお前らは当然のように無意味に存在している
私にはそのうち一つくらいは自由に扱えてもいいものだろう
たった2パーセントの要望なのですほんとうのほんとうにそれだけなのです
楽しい踊りでも踊りましょうか
はらはらと血でも流しましょうか
骨、鉄、殻、目、靴、皿、爪
沢、針、雪、目、鍵、管、唾
真夜中の十字路でその真ん中でスコップなんかを片手に埋めておきましょう
ああ月が月が出ているねと
ああ星が星が出ているねと
思うことを思うことの罪状を泥だらけの舌でなぞりたいのです
見ることを思うことの折檻をかさぶただらけの背で受けたいのです
まるで平べったいのっぺりとした顔で
私は何をそれは母音もない呻き声を出しているだけなのです
まるで平べったいのっぺりとした顔で
私は何をそれを言おうとしているのです
叫ぶ叫ぶ犬にも劣る
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by HALinNT
| 2014-04-29 16:21
| 詩