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by HALinNT

PBmR

ビリンヤスカ 君だけさ
僕に話しかけてくれるのは
毛布に包まってクスクス笑う
もう夜が明けない事を教えてくれるよ

ビリンヤスカ 君だけさ
僕に優しくしてくれるのは
枕元のスタンドで手元を照らして
詩を書いてる僕の邪魔して喜んでるね

耳元でこっそり柔らかくささやいてる
「ねぇ そんな事は無意味だよ」って
ぽしょぽしょと唇が音を鳴らして
彼女の髪 僕の鼻先をくすぐってる

僕はにっこり笑ったあとに
ビリンヤスカ 君にこう言うんだ




なんなんだよお前は、マジで、ふざけんな!
人が痛い思いして必死で書いてるもんを
よくも無意味だなんて言ってくれたな!
ああ知ってるよ!無意味だよ!
でもそんなことはお前が口を出す様な事じゃないだろ!
何度も何度もお前みたいな奴が!
無意味だ無意味だって言うから!
本当に無意味になってしまいそうだよ!
小学生の頃、国語の授業で!
僕は詩を書いた!それは死んだ蛙の詩だ!
先生は気持ち悪いから書き直せと言ったんだ!
だから!僕は!
教室の一番前で、叫んだんだ!
キレイなものばかりを書くのが詩じゃない!!って!!
今でもその時の熱量が僕を捕まえて!
それからずっと詩ばっかり書いてるんだ!
それからずっと学校には行かなかったんだ!
今の話は全部嘘だ!
本当は幼稚園で蟻の巣に熱湯を注いだ時に!
蟻の巣から飛び出した詩の神様が鼻から脳に滑り込んだからだ!
今の話は全部嘘だ!
とにかくもう邪魔はしないでくれ!
もう僕に触るんじゃない!触るな!
なんなんだよ・・・マジで・・・なんなんだよ・・・



ダンボールを重ねたベッドで
私は遠い星の夢を見る
そこでは私が僕で
幸せな花を咲かせている

もう夜は冷えて
自分の体温だけが あたたかい
by HALinNT | 2010-10-24 22:36 |