熱量的無限大
2011年 07月 15日
君の熱はゆっくりと無害なものになる
指先はカサカサと中空を惑い
言葉は喉の奥でただの呻き声にされ
見知らぬ誰そ彼そに自分を尋ねては
曖昧な苦笑いだけがファイルされていく
びょう と風が吹けば、その熱は
更に意味合いを奪われていく
ヤブ睨みも手馴れた姿勢だと虹彩が
ゆらゆらと最後の陽炎を宿している
凡庸な苦痛だけが包帯を求めている
朦朧とさせ巫女の祝詞を口走るような
その温度を持ち合わせていた筈なのに
如何にも何一つ焼け死んではいないのは
錯乱とさせ蛭子の産声を響かせるような
その宿業を背負わされていた筈なのに
如何にも唯一つ灰だけしか掴んではいないのは
あまりにも単純で本能に近い話
燃やすべきものを手放しているからだ
知らぬ間に
嘔吐する溶岩が人を殺すのなら
それを自覚する奴隷だけが誠実でいられる
暗い暗い夜に
溢れ出すコロナが人を殺すのなら
それを知覚する傀儡だけが本当でいられる
指先はカサカサと中空を惑い
言葉は喉の奥でただの呻き声にされ
見知らぬ誰そ彼そに自分を尋ねては
曖昧な苦笑いだけがファイルされていく
びょう と風が吹けば、その熱は
更に意味合いを奪われていく
ヤブ睨みも手馴れた姿勢だと虹彩が
ゆらゆらと最後の陽炎を宿している
凡庸な苦痛だけが包帯を求めている
朦朧とさせ巫女の祝詞を口走るような
その温度を持ち合わせていた筈なのに
如何にも何一つ焼け死んではいないのは
錯乱とさせ蛭子の産声を響かせるような
その宿業を背負わされていた筈なのに
如何にも唯一つ灰だけしか掴んではいないのは
あまりにも単純で本能に近い話
燃やすべきものを手放しているからだ
知らぬ間に
嘔吐する溶岩が人を殺すのなら
それを自覚する奴隷だけが誠実でいられる
暗い暗い夜に
溢れ出すコロナが人を殺すのなら
それを知覚する傀儡だけが本当でいられる
by HALinNT
| 2011-07-15 01:13
| 詩