海亀は私を食い千切りながら
「今年の冬は、なんだか暖かいね」と
波間をぬって話しかける
傷口は海水に洗われ
兎の様にポロポロと涙しながら
「本当にそうだね」と小さな針を飛ばす
水に溶け合いながら
ギリギリの境界線を揺蕩う
ガラスの積み木は 私にも見えない
どこまで重ねれば
水面から顔を出して
月明かりと反射できるのだろうか
海の外は 肌が乾く
また うねりに飲まれ
私が見えなくなる世界と帰る
いつかこの 生暖かい海に
溶けて しまう のだろうか
いつかこの 誰にも見えないブロック
砕けて しまう のだろうか
「今年の冬は、なんだか暖かいね」と
波間をぬって話しかける
傷口は海水に洗われ
兎の様にポロポロと涙しながら
「本当にそうだね」と小さな針を飛ばす
水に溶け合いながら
ギリギリの境界線を揺蕩う
ガラスの積み木は 私にも見えない
どこまで重ねれば
水面から顔を出して
月明かりと反射できるのだろうか
海の外は 肌が乾く
また うねりに飲まれ
私が見えなくなる世界と帰る
いつかこの 生暖かい海に
溶けて しまう のだろうか
いつかこの 誰にも見えないブロック
砕けて しまう のだろうか
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by HALinNT
| 2010-12-10 23:57
| 詩